塗装工事には欠かせない塗料の成分の1つ。色を付ける顔料について

塗料の主な成分は4つあり、顔料(Pigments)、樹脂(Resins)、溶剤(Solvents)、添加剤(Additives)からできており、これらの成分が組み合わさり、さまざまな種類の塗料が製造されています。塗料の種類や用途によって、これらの成分の配合が異なることがあります。

今回はその成分の1つ【顔料】についてお伝えします。

顔料は、液体(水、油、溶剤など)に溶けない粉末状の固体で、主に塗料の色調などを決定する成分です。顔料は一般的に、着色顔料、体質顔料、および機能性顔料の三つの主要なカテゴリに分けることができます。特に、塗料の色合いを形成するのは着色顔料で、これらは有機顔料と無機顔料に分類されます。

顔料は、多様な成分から成り立ち、その歴史は興味深く多彩です。特に青色の顔料の中で、ウルトラマリンは代表的なものとして挙げられます。かつては宝石を粉砕してウルトラマリンを製造していました。同様に、日本でよく見られる朱色は、辰砂と呼ばれる鉱物から作られています。顔料の種類によってその特性が異なり、特定の用途に向いています。

塗装工事の際に、意匠性の高いサイディングボードなどのデザインを活かした塗装を希望される場合には、顔料を含まないクリア塗料を使用します。クリア塗料は色を付ける必要がない為、樹脂、溶剤、添加剤から構成され、主に透明な塗装仕上げを提供します。